2020年あまり大きく報道等はされませんがダート界に大きな変化が生まれました。ヘニーヒューズがゴールドアリュールからダートのリーディングサイアーの座を奪い取りました。
2020年のダートリーディングサイアーランキングです。

2018年に死亡したゴールドアリュールは2歳世代が少ないことも影響していますが、ヘニーヒューズ産駒の勝率等の成績が上位の種牡馬と比べても素晴らしい結果。
出走数も多くダート王者にふさわしい成績ですね。
この成績を受けて初年度180万円だった種付け料は2021年には500万円まで上昇。それでも満口になる大人気種牡馬になりました。
そんなヘニーヒューズ産駒の傾向について調べてみました。Target frontier JVで2016年~のデータを使用しています。
ヘニーヒューズ馬情報
競争成績
生涯成績:10戦6勝
主な勝鞍:キングズビショップS(米GⅠ) ヴォズバーグS(米GⅠ)
2歳でデビューし2戦目に15馬身差を付ける等3連勝しその後GⅠに挑戦しますが3戦続けて2着と勝ち切れないまま2歳のレースは終えます。
3歳時春は調整不足等で全休し7月の短距離のGⅢで復帰。このレースを10馬身差で圧勝。その後短距離のGⅠレースを2戦連続で圧勝しブリーダーズカップスプリントに挑みます。
そのブリーダーズカップスプリントではスタートで出遅れ馬群に包まれたまま最下位に敗れてしまいます。このレースで競争馬を引退し種牡馬となりました。
血統
父 Hennessy
母 Meadow Flyer
Hennessyは父Storm Catで米GⅠホープフルステークスを勝ち。
産駒には日本で種牡馬として活躍しているヨハネスブルグ(BCジュブナイル等)や英仏1000ギニーを勝ったSpecial Duty等がいます。
母系は祖母Short Windedから複数の重賞勝ち馬を出す活力のある牝系です。
主な産駒
2007年からアメリカやオーストラリアで共用されていましたが、日本に輸入された産駒の活躍を受けて2014年から日本で共用されています。
■Beholder BCディスタフ等GⅠ11勝
■アジアエクスプレス 朝日杯FS
■モーニン フェブラリーステークス
■ワイドファラオ かしわ記念
■アランバローズ 全日本2歳優駿
産駒の傾向
全体の成績

アジアエクスプレスやワイドファラオが芝の重賞を勝っていますが、産駒のほとんどはダートで使われています。そのダートの勝率は10.8%、複勝率は30.2%と非常に立派な成績です。
牝馬の成績も良く2020年のみで見ると勝率等は牡馬を上回ります。
競馬場別成績

函館競馬場の成績が良く複勝率33.8%と非常に高くなっています。中山、東京競馬場での成績が優秀です。
逆に小倉、新潟、中京競馬場での成績が振るいません。
コース別勝率 上位15コース

出走回数10回以下のコースは除いています。
短距離コースが上位に並びますが1600m以上でも意外と走ります。特に小回りの1700mはどのコースも中々の結果。特に函館D1700mは複勝率44.4%と好成績。
京都1400m、中山1200m、東京1600m等芝スタートのダートコースでも特に問題はありません。
枠順傾向

外枠の成績が良くなっており特に大外枠の8枠は勝率13.7%複勝率31.3%と好成績。
内枠になると成績が落ちもまれ弱い馬が多い様です。
馬場状態傾向

馬場状態は芝・ダート共に良馬場の方が成績が良くなっています。
出走月傾向

11月~1月の寒くなってくると成績が上昇し、12月は勝率15.7%と高く単勝回収率も200%超えとかなりの好成績。
逆に暖かくなると成績が落ちます。特に4月~8月は成績が低下します。
レース間隔

レース間隔は5週以上空いたり休み明けでは成績が悪く、一度叩いた馬の方が成績が良くなります。
休み明けの馬は割引が必要です。
相性のいい血統(母父)

サンデーサイレンス系の繁殖牝馬に多くつけられ結果も出ており好相性です。
その他ではブライアンズタイム、シンボリクリスエス等のロベルト系の繁殖牝馬とも合います。
サクラバクシンオーとは相性が悪く今のところ勝ち星をあげていません。
まとめ
✓牝馬の成績が良好
✓外枠有利
✓冬場が得意
✓休み明けは割引
✓サンデーサイレンス系、ロベルト系と好相性
2021年で18歳となりすでに高齢ですが、ノーザンファーム等の大手牧場の生産頭数も増えて今後も活躍馬を輩出する下地は十分にあります。
今後のヘニーヒューズ産駒にも注目が必要ですね。
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